彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




渕上ルノアを筆頭に、いじめっ子を含む、十数人がやってくる。

ヤンキーもいれば、普通の子もいる。


私からすれば全部同じ。


全員、私をいじめて楽しんでいる連中だ。





(敵達だ・・・・)





その代表が、渕上ルノア。

くだらない理由で私をいじめている女番長。

外では、レディースの頭をしている美人だ。






(これは・・・・負けられない。)



こんなところで、こいつにバレるのだけは嫌。

意地でも『菅原凛』と悟られないようにしなきゃ!

そんな思いを込め、気づかれないようにニコッと笑う。

精いっぱいの笑顔を、渕上達に向けた。






「いらっしゃいませー♪」




いつも通りの『凛道蓮』をしたけど、相手はそうでもなかった。





「あれー?若くない?」






いつもなら、人間の顔を見ないはずの渕上が、今日は私を見ている。



(おい、いつもと違うことすんなよ!)



〔★凛のイライラが1上がった★〕



ニラみそうになるのを我慢して、笑顔のまま言った。



「こんばんは~もしかして、こちらの御嬢さん達のお友達ですかぁ~?」



低めの甘い声で言えば、なぜか女子達がニヤリと笑う。





「ちょ、あれー・・・・!」

「うそ~?」

「マジだって・・・!」



(・・・・・バレた?)





私の顔を見ながら、女子同士で固まってコソコソ話してる。

会話がわからない分、嫌な汗が背中に流れる。




「おい・・・」

「ああ・・・」

「んだよ・・・」



その一方で、一緒にいる男子達は顔をしかめていた。





(だから、ハッキリしない反応はやめなさいよ!)



バレてるの!?

バレてないの!?



(私だってわかってんのか、テメーらは!?)



いろんな思いがグルグル回る。

ゆるキャラらしく、ゆるい空気を出しながら観察する。

笑顔で見ていていて気づく。





(げ!よく見れば、飯塚までいる。)




私がいじめられる原因になった無責任なイケメン。

渕上の彼氏だから、いても当然かと思う。

目が合えば、なぜかニラまれた。

今まで見せたことのない、きつい視線。




(なにこいつ?目が悪いの?いつもみたいに、調子の良い顔か、無関心な顔しなさいよ。)




ハッキリしない態度に、笑顔が引きつりそうになる。




(よくわからないな・・・・どっちなんだろう?)




菅原凛だと、バレてるの?

バレてないの?



そう思っていたら、視界から飯塚が消えた。



「おすすめなーに?彼氏?」

「え?」



消えたのではなく、飯塚の前に別の人物が移動しただけ。





(ふ、渕上!!)





〔★天敵が接近してきた★〕