渕上ルノアを筆頭に、いじめっ子を含む、十数人がやってくる。
ヤンキーもいれば、普通の子もいる。
私からすれば全部同じ。
全員、私をいじめて楽しんでいる連中だ。
(敵達だ・・・・)
その代表が、渕上ルノア。
くだらない理由で私をいじめている女番長。
外では、レディースの頭をしている美人だ。
(これは・・・・負けられない。)
こんなところで、こいつにバレるのだけは嫌。
意地でも『菅原凛』と悟られないようにしなきゃ!
そんな思いを込め、気づかれないようにニコッと笑う。
精いっぱいの笑顔を、渕上達に向けた。
「いらっしゃいませー♪」
いつも通りの『凛道蓮』をしたけど、相手はそうでもなかった。
「あれー?若くない?」
いつもなら、人間の顔を見ないはずの渕上が、今日は私を見ている。
(おい、いつもと違うことすんなよ!)
〔★凛のイライラが1上がった★〕
ニラみそうになるのを我慢して、笑顔のまま言った。
「こんばんは~もしかして、こちらの御嬢さん達のお友達ですかぁ~?」
低めの甘い声で言えば、なぜか女子達がニヤリと笑う。
「ちょ、あれー・・・・!」
「うそ~?」
「マジだって・・・!」
(・・・・・バレた?)
私の顔を見ながら、女子同士で固まってコソコソ話してる。
会話がわからない分、嫌な汗が背中に流れる。
「おい・・・」
「ああ・・・」
「んだよ・・・」
その一方で、一緒にいる男子達は顔をしかめていた。
(だから、ハッキリしない反応はやめなさいよ!)
バレてるの!?
バレてないの!?
(私だってわかってんのか、テメーらは!?)
いろんな思いがグルグル回る。
ゆるキャラらしく、ゆるい空気を出しながら観察する。
笑顔で見ていていて気づく。
(げ!よく見れば、飯塚までいる。)
私がいじめられる原因になった無責任なイケメン。
渕上の彼氏だから、いても当然かと思う。
目が合えば、なぜかニラまれた。
今まで見せたことのない、きつい視線。
(なにこいつ?目が悪いの?いつもみたいに、調子の良い顔か、無関心な顔しなさいよ。)
ハッキリしない態度に、笑顔が引きつりそうになる。
(よくわからないな・・・・どっちなんだろう?)
菅原凛だと、バレてるの?
バレてないの?
そう思っていたら、視界から飯塚が消えた。
「おすすめなーに?彼氏?」
「え?」
消えたのではなく、飯塚の前に別の人物が移動しただけ。
(ふ、渕上!!)
〔★天敵が接近してきた★〕


