彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「チョコ、お客さん!」



そう言いながら、瑞希お兄ちゃんが立ち上がる。





(ああああ!密着タイムがァァァ!!)





逃げた獲物に、心の中で、ジーザス!!と叫ぶ。





(ムカつく!お客さえ来なければ、瑞希お兄ちゃんともっと・・・・!)





とはいえ、夏祭りの屋台にお客が来ない方が困る。

諦めて立ち上がり、お客さんへと笑みを浮かべる。




(が、我慢我慢!諦めて、接客モード!!)




変身!と心の中で叫んで対応する。






「こんばんは~ご注文は、冷たいカフェオレでいいですかぁ~?」

「は、はい!」

「2つ下さい・・・!」






頬を染めながら言う着物を着た女の子2人。

その顔を見て、体が固まった。





(え?)


あれ?この二人は・・・・・・・・・・!?




「こら、チョコ!注文は?」

「あ、あ、はい!つ・・・・冷たいカフェオレを、お嬢様にお二つです・・・・!」

「きゃあ~!お嬢様って・・・」

「な、なんか恥ずかしね・・・!」




なに?どういうこと?





(マキちゃん?夏美ちゃん?)





目の前にいるのは、元友達のクラスメート。




(な・・・・・・・・・なんで2人がここにいるの!?)



〔★夏祭りだからだろう★〕




一瞬、頭が真っ白になる。

同時に、恐怖が襲う。







(わ、私ってバレないかな!?)






視線をそらしたいけど、不自然すぎてはいけない。



(大丈夫!マスクしてるし、髪形もウルフにしてるから・・・・!!)




バレないと願いたい・・・!




「お・・・お会計、別々でいいですかぁ~?」

「あ、はい!えっと、300円ですよね?」

「ええ・・・・お1人様、300円になります。」

「はーい、今出します!」



私の言葉に、笑顔でマキちゃんと夏美ちゃんが答える。

2人は財布から千円札を出すと、私に向けて差し出した。