「凛、無理してるだろう?」
「お、お気遣いなく・・・!」
「そうだぞ、瑞希。初代が言うことは絶対なのだからな。凛道も心得ている。」
「はあ!?まさかモニカの奴、そう言って凛を丸め込んだのか!?」
「凛ではなく、チョコだ。いいではないか。事実、モニカの作戦通りに事はうまく運んでいる。」
「どこが上手くいってんだよ!?いやいやさせてるのにかか!?」
「商売の話だ、馬鹿者。我々には、ビシッとしたギャルソンエプロンを用意したのは、ゆるキャラ的なポジションである凛道を可愛く目立たせるためだ。事実、女の客が去年よりも多いだろう?」
「そういうことか、伊織!?凛がゆるキャラで、俺らはゆる人か!?」
「ゆる人って・・・」
〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
ゆる人(ゆるびと):ゆるキャラの付き添いをしてるお兄さんやおじさん、お姉さんのことだよん♪
(言われてみれば、同じモニカちゃんデザインの服装でも、瑞希お兄ちゃん達はカッコいいけど、私のは可愛いのかもしれない・・・)
「あ、見て見て!あの子じゃない?コーヒーショップの可愛い子!」
「ホントだぁ~可愛いカフェエプロンが似合ってる~」
「ここで買っちゃおうか?」
「すみませーん、カフェラテ3つ下さ~い!」
そう言って、私を見ながら笑顔で飲み物を買ってくれたお姉様方。
「あ、ありがとうございます、お姫様方♪」
「お姫様だって~♪坊やは王子様だね?」
「ねぇねぇ、プリンセスとプリンスってことで、一緒に写真撮らない?」
「え!?しゃ、写真は~・・・」
困る!!
素早く、瑞希お兄ちゃんの背後に隠れる。
それで出来上がった飲み物を持った愛しい人が、愛想よく笑いながら言った。
「すみません、こいつ、この服を着るのが精いっぱいで・・・シャイなんですよ。」
「えー?もったいなぁーい。」
「出ておいでよぉ~怖くないよぉ?」
じょうだんじゃねぇ。
断固拒否の意味で口を閉ざし、フルフルと首を横にふれば、
「あん♪プルプルしたぁ~!」
「やだぁ~照れてるよぉ!」
「可愛いから、やめといてあげよーねぇー?」
きゃあ~♪叫びながら諦めてくれた。
私はそれでよかったのですが。


