彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




引き続き会長さんは言う。



「チョコちゃん!もし見かけたとしても、自分で捕まえようなんて馬鹿なことは考えるなよ!?必ず、大人の男の人を呼ぶんだぞ!?いいな!?」

「わ、わかりました・・・」

「念のため、防犯ベルを渡しておこうな!うちの女連中からも預かってるからよ!」




(防犯ベルって・・・・)





格闘技もしてたし、喧嘩で戦うのは慣れてる。



(そんな私に防犯ベル?)



目だけで、瑞希お兄ちゃん達を見れば、首を縦に動かす。





もらっとけ!





そう言っているようにうなずかれたので、私もその指示に従った。





「わ、わーい、ありがとうございます・・・」

「いいってことよ!落とすなよ!?」




作り笑顔で言えば、相手もニコニコしながら持たせてくれた。




「じゃあな、サナちゃん、伊織君!チョコちゃんも、気をつけるんだぞ?」




そう言い残すと、私達の前から去っていく会長のおじいちゃん。

完全に会長が見えなくなったところで、眼鏡を直しながら獅子島さんが言った。




「よかったな、凛道。瑞希が言う通り、龍星軍4代目総長だと思われていないな?お子様よ?」

「誰がお子様ですか!?そんなに僕、子供っぽい!?」

「お、怒るな、凛!会長も心配してくれてんだって!悪気があって、防犯ベルを渡すわけねぇだろう~?」

「だからって、8個もくれます!?8個ですよ、8個!?」



〔★多すぎだ★〕



数も数だけど、デザインもデザイン。

男子高校生が持ってもいいのかというぐらい可愛すぎる。




「ぶふっ!いいではないか、凛道・・・!愛されているじゃ・・・くく!」

「笑いながら言わないでください、獅子島さん!僕子供じゃないもん!」

「それぐらいにしろ、伊織。凛も、気にするな。凛はお子ちゃまじゃないってわかってるからさ?」

「瑞希お兄ちゃん!」

「いいじゃねぇか?こんなに心配してもらって、ウサギ・・・ぷぷ!やっぱり、ヒヨコちゃんの防犯ブザーも混ぜてきたか・・・!」

「なに笑ってるんですか!?やっぱりって何ですか、やっぱりって!?」

「あはははは!怒るなよ、凛~あはははは!」

「瑞希お兄ちゃんは、笑いすぎなんです!」




獅子島さんよりも、声を出して笑う好きな人にすねる。

それに気づいた相手が、両手を合わせながら言った。