彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





(よくわからないけど、瑞希お兄ちゃんは、私が『男』として貧弱な体を見られたくないと誤解したようね・・・)


それならば、そういう方向で誤魔化そう。





「だって・・・・僕、小さい身体で恥ずかしいから・・・」

「!?・・・やっぱり、そうだったか。」

「はい・・・・」

「俺も・・・デカい方じゃないから、その気持ちわかるぜ?はがゆいよな~」





良い子良い子と頭をなでられ、誤魔化せそうな雰囲気になる。





(これは使える!)





だから、仕上げの意味も込めて泣き落としをした。






「僕、僕、こんな見た目だから・・・・体を見て笑われるのは嫌だから・・・!瑞希お兄ちゃんにまで嫌われるのは嫌で・・・!」

「ばか!俺がそれぐれーで凛を嫌になるか?これからはピーナッツやキャベツをたくさん出してやるから泣くな!4代目総長だろう?」

「ご、ごめんなさい・・・グズ・・・」


(ピーナッツとキャベツが利くのね・・・・)





さりげない、背がのびる食育情報を聞きながらうなずく。





「優しいんですね、瑞希お兄ちゃん?」

「凛だから特別なんだぞ?」

「・・・・嬉しいです。ありがとうございます・・・・」

「よしよし、もう泣き止んだな?男が軽々しく泣くなよ?」

「はい!」





笑顔で彼を見ながら、うなずく。

それで瑞希お兄ちゃんも同じ顔をしてくれた。





「まったく・・・一緒に風呂入るのも一苦労だな?」

「あ、ごめんなさい、僕・・・」

「謝るなって。いつまで隅(すみ)にいるんだよ?こっち来い!」

「え!?」



ザッバン!








水音に合わせ、腕をグイッと引っ張られる。

とっさに、掴まれてない方の手で胸を押える。

その間に体が浮いて、反転して―――――――――――






(あ・・・・・・・・・れぇえええええええええ!?)





浴槽の底とは違う、やわらかい場所とお尻が接触する。






「ホント、お前はお子ちゃまだな?」

「み・・・・!!?」







そう語る瑞希お兄ちゃんの膝の上に私はいた。







「ぎゃおおおおおおお!!!?」



(み、瑞希お兄ちゃんの上に座ってる!?)




背中に、瑞希お兄ちゃんの胸板があたってるんですけど!?





「うわぁ!?うるせぇな!!?なんなんだ!?」




パニックで叫ぶ。

耳元で叫んだこともあり、彼は耳を押えながら私に苦情を言う。





「オメー、さっきから叫び過ぎだぞ!?いいかげん、伊織から苦情が来るだろうが!?」

「だだだだ、だって!イス!お尻が!お膝に!!」



瑞希お兄ちゃんに言いたいことが伝わらない。

日本語にならなくて、伝えられない。



〔★瑞希は怒っている、凛は混乱している★〕