「いきなり攻撃するとは、やってくれるなぁ~?」
「お、お兄ちゃん・・・・!?」
そう言って、ふり返った顔は、なにかをたくらむイタズラ小僧そのもの。
その姿にドキッとした時、湯船がゆれた。
ザっバーン!!
「オラぁ!」
「ぷは!?」
同時に、気管にダメージがきた。
「ゴホゴホ!?か、顔にお湯がかかっ・・・!?」
「ホント、こいつは~!お湯の掛け合いとは、まだまだガキだなー?」
「ええ!?ち、違い・・・!」
「オラオラ!お返しだ!」
「きゃあー!?」
ザバザバザバザバ―ン!!
「ま、待って!頭からお湯かけないでぇー!なにも見えないよぉ~」
「あははははは!」
私の制止を無視して、容赦なくお湯をかけてくる瑞希お兄ちゃん。
「もぉ、お兄ちゃんヒドイ!」
お湯から体が出ないようにガードすると、自分用に渡されたタオルをお湯につける。
そしてそれを瑞希お兄ちゃんにぶつけた。
「えい!」
バシっ!
「うわ!?こら、濡れタオルは卑怯だぞ!?」
そう言いながら、素早く私からタオルを没収する瑞希お兄ちゃん。
だから私も、次の一手に出た。
「たらいを使ってかけたのは、お兄ちゃんが先でしょう!?えーい!」
両手を合わせて、湯船に沈めると、『発射』した。
バヒュン、バヒュン!
「わっ!?今度は、手を使った水鉄砲か!?それなら負けねぇぞ~!?」
組んだ手の間からお湯を発射すれば、彼も同じように噴射してくる。
バシュ!バシュバシュ!!
「オラオラ!どうだ!?」
「きゃ、や、ちょ、お兄ちゃんてば~あはははは!」
「はっはっはっ!どーした、降参かぁ~!?」
「まだまだです!」
浴槽に笑い声が反響する。
2つの声と水音が響き渡る。
「はーはっはっはっ!」
「あははは!あはははは!」
気づいたら、向かい合わせでお湯につかっていた。
お湯の掛け合いをやめて、お互いを見ながら笑っていた。


