彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「サーンキュー凛!ほら!」





バサッ!


「え?」





中腰だった彼がニヤリと笑う。

その笑顔が、突然見えなくなる。

真っ白な視界。





「ちょ、見えない!?なんですか!?」





顔についた『なにか』を掴む。

そこから洗剤と、瑞希お兄ちゃんの匂いがして・・・





「え?」



それで気づいた。





(まさか!?)





私の顔に張り付いてる布!




(これはもしかして――――――!?)






「瑞希お兄ちゃんの腰巻タオル!?」

「あっはっはっ!大当たり~!」





自分の手でどける前に、顔にかかったタオルが消える。




「あ・・・」

「凛、もう髪は洗ったんだな?ちゃんとふいとけよ~」

「~~~~~!?」



浴室のふちに、腰下ろしながら笑う彼。

前かがみで私のぞき込む姿。

瑞希お兄ちゃんの顔よりも、彼の下半身が私の顔に近かった。








「・・・・・!!!?」





言葉を失う。

保健体育の本で、断面図だけは見たことがあった。

まさかリアルで、生で、こんなに早く見ることになるとは思わなかった。

男子だけが股間に持つ男の印。




(そ、そそそそそそれを!!心の準備なしで見てしまったなんて!!)



私の中ではじける感情。






(初めての現物が、好きな人だなんてっ!!!!)




恥ずかしすぎて、コメントにならなーい!!




〔★リアクションに困る初体験だ★〕




予期せぬものを目の前に、体全体が熱くなる。

言葉にならなかったけど、声は出た。





「うっ・・・・・・・・・・わあああああああああああ!!!!」

「えっ!?り、凛!?」




悲鳴を上げれば、瑞希お兄ちゃんが目を丸くしながら私に迫る。




「なんだなんだ!?今度は、どうしたんだよ!?」

「あ、あ、あ・・・!」




デリケートゾーンを隠すことなく、詰め寄ってくる。

それで叫びながら動いた。

やっと動けましたとも。






「きゃあああああああああああああああああ!!」

「ええ!?だから凛、どう―――――――ぶはっ!?」





羞恥心でパニックとなり、彼に向かってお湯をかけた。





バッシャーン!!



「ぶあ!?」

「わー!わー!わー!わあああああ!」



バシャバシャバシャ!!




「おま、ちょ、お湯が口に~ゲホゲホ!」




連打でお湯をかける。

狙ったわけじゃないけど、瑞希お兄ちゃんの顔面へと命中した。



「お、お前!凛!!やりやがったなぁ~!?」



そう言いながら、彼が私に背中を向ける。

私がかけるお湯を防ぐための姿勢。

同時に、瑞希お兄ちゃんの下半身が湯船に沈む。






「よ、よかった・・・・!」

「なぁ~にが、よかっただぁ~?り~ん~?」

「へ・・・・?」





見えなくなったことに、ホッとしていれば意地の悪い声がした。