彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



もうダメよぉ~~~~!!


ダメよ、ダメダメっ!!



万事、休す!?



これが神様の作った、告白の機会なら恥ずかしすぎる!!





「お、開いた!」

「あ!?」






(―――――――――もうダメ!!)





引き度に、瑞希お兄ちゃんの手が触れた。

最後の悪あがきで浴槽を見まわした瞬間、






「あっ・・・・・・!?」






【それ】が目に入った。





(こ、これだ!)





一か八かの賭けに出る。





カラカラカラ・・・






「コラ、凛!お前、なんで鍵を開けなー・・・あ?」

「ど、どうも・・・!」





私を見て目を丸くする。

そのあとで、苦笑いしながら言った。




「コーラ、それモニカの【入浴剤】だぞ~勝手に使いやがって~?」

「い、癒しがほしくて、つい!」




ピンク色のお湯のおかげで、私の体は隠れていた。



〔★隠ぺい工作だった★〕



瑞希お兄ちゃんが戸を開ける数秒前、私は棚の上にある入浴剤を掴んだ。

力任せで汚い破り方をしたけど、関係ない!

一刻も早く、透明なお湯に色をつけたかった。



(体を隠すためにっ!!)



〔★凛の悪知恵が発動した★〕



桃色の湯船につかる私を見て、瑞希お兄ちゃんの表情が緩む。



「あははは!だから、入ってくるなって言ったのかぁ~?」

「ご・・・・ごめんなさい・・・・」

「気にすんなよ!俺も共犯になってやるからさ。」

「あ、ありがとうございます!」



疑わなかった。

疑うことなく、彼は笑ってくれた。



〔★作戦は成功した★〕



ダマせたことにホッとする。

そんな私を見ながら、彼は戸口にしゃがむ。



「あのな、凛。夏祭りなんだけど~」

「え?な、なんでしょう?」

「伊織の車がダメになったからさ、レンタカー借りることになった。」

「えっ!?そんなに壊れてたんですか!?」



聞き返しながら彼を見れば、ヤンキー座りをしながら言った。



「壊れというか、汚れだな。伊織、あれで潔癖症だからよ。」

「あ・・・言われてみれば、汚されたってキレてましたね・・・」

「通学に使ってる車だから・・・余計に、な?」

「そういえば、元ヤンを隠されてますね・・・」

「ああ、少しでも怪しまれる材料にしたくないってことで~修理と清掃行きだ。」

「お気の毒に・・・」

「まったくだ。なーむー」



〔★凛と瑞希は合掌した★〕