彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「よ、よかった・・・・!」

「よくない・・・!」




助かったと思って安心すれば、運転席の獅子島さんが言った。




「あの野郎・・・・狙って飛び出してきおって・・・!」

「し、獅子島さん!?」

「凛道が助手席にいるとわかって、凹ませる気で突進してきたか・・・!」

「あ、それで・・・僕の方へ・・・?」

「あれほど汚さんように日頃から気をつけていた車内が・・・!バーベキューソースとシェークの色塗りときてる・・・!」

「ああ!?本当だ!」





その言葉通り、座席やミラーが汚れていた。

私が食料を手放した時点、わかってはいた結果。



〔★ひどいありさまだった★〕



車の中は、掃除するのが大変だと思うほど汚れていた。

ひどい汚れではあったが―――――――――!





「でも獅子島さん!僕らはもっと、汚れてます!」





ミラーで確認すれば、服はもちろん、髪や顔にも食品がついていた。



「ひどすぎます!見て下さい!ほら、手もこんなにベタベタに~」



シェークやソースでよごれた両手を広げて、獅子島さんに見せる。

不快な気持ちをを共有しようと思って、話しかけたのだけれど―――――




「言わんでもわかっとるわ、馬鹿者め!」

「ひゃ!?ご、ごめんなさーい!」




怖い顔で怒られた。



〔★凛は共鳴(きょめい)に失敗した★〕



「おのれ、よくもやりおったな!?」



私に怒鳴った後で、それ以上に不機嫌な顔をする獅子島さん。

その視線の先、彼がニラむ方を見れば、





「あ!?さっきの飛び出してきた車!?」




私がいる助手席を狙って突っ込んできた黒い車がいた。

動きは止まっているが、エンジンはかかっていた。