彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「今頃って・・・ええ!?いつからです!?」

「家を出てしばらく走ってからだ。」

「結構前からくっ付いてる!?」

「落ち着け。相手はわかってる。」

「誰です!?」

「それは言わん。」

「言わないの!?」



〔★教えてくれなかった★〕



「心配しなくても、家に帰る前に振り切ってやる。」

「え!?出来るんですか!?」

「凛道、ジェットコースターは平気か?」

「ええ!?どういう質問ですか!?」

「ここでは、人目もある。コース変更だ。」



そうつぶやくと、ウィンカーも出さないで突然左折した。



ギュン!キッキッー!



予告なしで上がるスピード。



「きゃ・・・わああああああああ!?」

「静かにしろ。多少ゆれるが、大したことは起こらん。」

「ジェットコースターのことを聞いておいて!?」



〔★加速の予感だ★〕



不安な私と、ポーカーフェイスの獅子島さんを乗せた車が走る。

街の中心部を離れ、人気のない方へと向かっていく。



「凛道、普通にしていろ。後ろは絶対に振り返るな。」

「ミラーを見るのはありですか!?」

「ありだ。」

「獅子島さん!怪しい黒い車、ドンドン近づいてきます!」



そう言っている間にも、距離が縮まってくる。

車間距離まで迫った時、獅子島さんが言った。




「凛道、シートから体を離すな。」

「獅子島さん!?」

「食料も離すなよ。シートを汚したらお前の人生も汚す。」

「え!?うわあああ!?つ、つかみました!」



本気の目で言われ、体が反応する。

慌てて食べ物を抱え、体をシートにくっつけながら叫ぶ。

これに眼鏡の先輩はつぶやく。





「飛ばすぞ。」




ブオーン!ギューン!




「あっう・・・・!?」







今度は予告してくれた。

一気に加速する車。

数十キロだったスピードが、限界速度まで上げていた。





「あ・・・うああああああああああああ!?」

「黙れ。興奮するな。」

「驚いてるんですよぉぉぉぉ!?」




〔★喜ぶ要素がない★〕