「今頃って・・・ええ!?いつからです!?」
「家を出てしばらく走ってからだ。」
「結構前からくっ付いてる!?」
「落ち着け。相手はわかってる。」
「誰です!?」
「それは言わん。」
「言わないの!?」
〔★教えてくれなかった★〕
「心配しなくても、家に帰る前に振り切ってやる。」
「え!?出来るんですか!?」
「凛道、ジェットコースターは平気か?」
「ええ!?どういう質問ですか!?」
「ここでは、人目もある。コース変更だ。」
そうつぶやくと、ウィンカーも出さないで突然左折した。
ギュン!キッキッー!
予告なしで上がるスピード。
「きゃ・・・わああああああああ!?」
「静かにしろ。多少ゆれるが、大したことは起こらん。」
「ジェットコースターのことを聞いておいて!?」
〔★加速の予感だ★〕
不安な私と、ポーカーフェイスの獅子島さんを乗せた車が走る。
街の中心部を離れ、人気のない方へと向かっていく。
「凛道、普通にしていろ。後ろは絶対に振り返るな。」
「ミラーを見るのはありですか!?」
「ありだ。」
「獅子島さん!怪しい黒い車、ドンドン近づいてきます!」
そう言っている間にも、距離が縮まってくる。
車間距離まで迫った時、獅子島さんが言った。
「凛道、シートから体を離すな。」
「獅子島さん!?」
「食料も離すなよ。シートを汚したらお前の人生も汚す。」
「え!?うわあああ!?つ、つかみました!」
本気の目で言われ、体が反応する。
慌てて食べ物を抱え、体をシートにくっつけながら叫ぶ。
これに眼鏡の先輩はつぶやく。
「飛ばすぞ。」
ブオーン!ギューン!
「あっう・・・・!?」
今度は予告してくれた。
一気に加速する車。
数十キロだったスピードが、限界速度まで上げていた。
「あ・・・うああああああああああああ!?」
「黙れ。興奮するな。」
「驚いてるんですよぉぉぉぉ!?」
〔★喜ぶ要素がない★〕


