「獅子島さん、いいんですか?真面目な大学生さんがこんなことして?」
「飲み会と称して、女生徒たちに薬入りの酒を飲ませる奴らよりはマシだ。お前も気をつけろ。」
「え!?ど、どういう意味です!?」
飲みかけたポテトを詰まらせながら言えば、にっと口元だけで笑った。
「お前のお兄ちゃんも、別件で同じ目に合ってるからな。男に口説かれるのは、田渕が初めてではない。」
「そんなにモテるんですか!?」
〔★嬉しくないモテ方だ★〕
「すべて、俺達がいたおかげで純潔は守れているが・・・お前も兄弟として気をつけろよ、凛道。お前は軽いから、連れ去りやすい。」
「僕はお酒は飲みません!」
〔★そういう問題ではない★〕
悪質なストーカーの話が出たところで心配になる。
「でも、獅子島さん・・・本当に田渕は瑞希お兄ちゃんをあきらめたんでしょうか?」
「駄菓子のおまけと同じだ。出ないキャラほどほしくなる。」
「瑞希お兄ちゃんはそんなに安くないです!」
「俺が〆た案件だ。問題はない。」
「それはわかってますが、僕も関係者です。4代目総長です。」
「だから知りたいのか?」
「はい。初代のみなさんばかりに、責任を押し付けられないからです。」
ポン!
「ならば、信じろ。」
突然、獅子島さんの手が頭に乗る。
厚切り肉サンドを持っていたはずの手が、私の頭の上にあった。
「し、獅子島さん!?」
「4代目を、わずらわせるほどの問題ではない。」
そう言って、初めて優しく頭をなでられた。
「それでもまだ、不服か?」
「いええ、十分です・・・・・・。」
ズルいなこの人。
(急に優しくして、なんなんだろう・・・・。)
私の返事に彼は無表情のまま、私の頭から手を離す。
手を伸ばして、唐揚げを口に運び始める。
「ところで、瑞希からもらった男をみがくアイテムはどうした?」
「あ、あれですか!?」
前回、瑞希お兄ちゃんからもらったプレゼント。
「もちろん・・・」
「もちろん、大事にしまってます!」
「それでは意味がないだろう・・・!?」
「いたたたた!運転しながら、頬をつねらないでください!」
〔★いつもの伊織に戻った★〕


