彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




メガネの先輩の運転で、ガクンと体がゆれる。



「わっ!?」

(しまったー!怒らせたー!?)



彼の動きに、後悔しながらおびえる。



(用せんばさみ!?ハードカバーの本!?それとも手でつねる!?どんなお仕置きされるの私~~~~~!?)



〔★すべて凛の視界にある★〕



「し、獅子島さん・・・!」



(タイミングを見て、素早く謝ろう!!)



そんな思いで、相手の様子をうかがったのだけど―――――――





「俺は判断を誤った。あいつから歩く自由を奪った。」

「獅子島さん・・・?」




何もしてこない。



「金で解決できることなら、糸目はつけんかった。医者次第で治るならと、世界中から名医を呼んだ。だが、あいつは両方ダメだった。」

「え?お金、足りなかったんですか・・・・?お医者様もー」

「両方足りたが、あいつの体の損傷が激しすぎた。再生できんのだ。」

「そんな・・・!」

「治療は本人のリハビリ次第。金の心配はしなくていいようにしているが、再びバイクに乗れるかどうかの保証はない。」




残酷な現実に、返す言葉がない。





「俺達の真似をして、残りの人生をダメにしたのだ。」





前を見たまま、吐き捨てるように言う獅子島さん。

その言い方はぶっきらぼうだけど、私を怒ろうとはしていない。



(何かが違う。)


怒ってるみたいだけど・・・・私じゃない・・・・?



(私を怒ってるんじゃ、ない?)



じゃあ、誰にイライラしてるの?




(腹を立てているの・・・?)




「凛道」

「は、はい!?」



考えこんでいた私に、獅子島さんが声をかける。




「お前のケンカを売らない精神は褒めてやる。その代わり。」

「そ、その代わり・・・?」



聞き返せば、横目にすごい目力で言われた。




「他人が出来るから自分もできると勘違いするな。努力で出来ることと、生まれ持ってできるものとは違う。おのれの力量を把握して戦え。自分の力を把握しておくことだ。」

(力量・・・)

「僕の・・・実力ということですか・・・?」

「それ以外あるか?だからと言って、簡単に勝負をあきらめるな。捨て石になるな。弱いなりにも、それに見合った戦い方をしろ。龍星軍は敵が多い。凛道・・・お前ははむかってくれば、容赦なくつぶせ。とどめを刺すことが、第二の被害者を出さないことだ・・・!!」






厳しい表情と、きつい口調による乱暴な言葉。

冷たい顔で言ってるけど、怖くなかった。