彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




血も涙もない怖いイメージしかなかったけど。



「獅子島さんって、優しいですね・・・」




言葉には気をつけていたはずなのに、やってしまったうっかり発言。

それで、獅子島さんが首ごと私を見ながら低く言う。




「それだとまるで、俺は優しくなかったみたいだな?」




目だけでジロッと睨まれる。




(あ!?し、しまった!)


焦ると同時に、弁護する。




「そ、そういう意味じゃないですよ。」





ちょっと怖かったけど、本当にそうじゃなかったので言った。




「今のは、優しいのを知りつつも、嬉しかったから言ったことです!獅子島さん、優しいけど(そうは思わないけど)、優しさを見せない人だって思ってたから・・・・。」

「優しさを見せない?」

「あ、あくまで、僕個人考えです!怒らないでください!」

「・・・。」




そう言ったら、なぜか黙ってしまった。





(・・・・・・・・気を悪くした?)




変なこと言っちゃったのかな?

それで怒られるのは嫌だな・・・。



(怒らせる=命にかかわるからね・・・)



そうなる前に、生命の危機が来る前に、私は謝った。




「あの・・・すみません、僕・・・・」

「昔、似た表現をした奴がいた。」

「え?」





謝りかけたら言われた。

前を見て運転しながら獅子島さんが言った。



「お前が言ったようなことを俺に言ってきた奴がいた。『優しさが見えないから見つけてやる』とな。」

「優しさを見つける・・・?」

「2代目副総長だった男だ。」



(二代目!?)



それで当てはまる相手は、1人だけ。




「・・・獅子島さんの後輩?」

「読書家だった。」






そう言うと、私へ向けていた顔を正面に向けながら話す。





「不良が読書というのもめずらしかった。病院でも読んでいるだろう。」





その言葉で思い出す。

2代目副総長がどうなったのかを。





「お見舞いに・・・・・・・行ってないんですか?」

「行けると思うか?」




その言葉に合わせ、アックセルをふむ獅子島さん。