彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




誰にもわからないように、平然と行われる無言のジェスチャー。

いろいろツッコミどころはあったけど、従うしかない。




(瑞希お兄ちゃんへの告白もしないで、死にたくなぁーいっ!!)




「は・・・初めまして。凛です・・・!」



おじいさんに向け、さっきみたいにきれいなおじぎをした。

これに名誉教授のご老体は――――――――



「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ!緊張してるのかな?」

「は、はい!」



笑顔で誤解してくれた。



〔★教授の言う緊張と、凛の言う緊張は違う★〕



私達を微笑ましく見ながら、悪魔が耳元でささやく。



「すみません、教授。この子は、引っ込み思案なだけですよ。ねぇ、凛君?」

「はいっ・・・・!」



ギューと肩を掴まれ、首を何度も縦に振る。





―コノママ、バレズニ、イイコニシテロ・・・・!!―

―おおせの、ままに・・・・!―




どうやら、合格ラインは超えたようだ。



〔★死線も越えた★〕



「そんなにおびえんでも、取って食ったりはせんよ?」

(あなたにはね・・・!)



私達のなごやかなやり取り(?)を見ていたおじいさんが、笑いながら言う。

これに、心の中でしか真実が言えない私。

ニコニコしながら名誉教授は言った。



「獅子島君の教え子と言うのはわかったが、どうしてその子がここにいるのかな?」

「えっと・・・・」

(逆に私が聞きたいです・・・・。)



その質問に答えられない私に、連れて来た本人が答える。



「はい。私の大学の話をしたら、どうしても見て見たくなったみたいで・・・ねぇ、凛君?」


(そうきたか!?)




来た理由が、私が頼んだって!?

ばかぁー!! だれがそんなこと言ったのよ!?

わけもわからないまま連れてこられ、緊張しっぱなしだよ!

怖い思いの連続なんですけど!?



(と言いたいところだけど・・・・!!)



「凛君?」

「・・・・おっしゃる通りです・・・・・」



〔★言えるわけなかった★〕