「あ、そろそろ行かないと、教授の授業に遅れちゃうよ!」
自分の時計を見ながら、杏理さんが告げる。
「じゃあ、行こうぜ獅子島。凛君どうする?」
「ああ、食堂のテラスで待っててもらおうと~」
「おや?獅子島君達じゃないか?」
(今度は何!?)
声のした方を見れば、白いひげのおじいちゃんがいた。
(え!?サンタクロース!?)
いやいや!サンタさんにしては、太り加減がゆるい!
細い!
(というか、誰!?)
「教授。」
その疑問に答えてくれたのは、優しくなっていた獅子島さん。
私の両頬から手を離すと、おじいさんの方へと向き直る。
彼の態度もだが、言った言葉に驚いた。
「教授!?」
「そうだよ、凛君。あの方は、次の授業の教授で、徳永百太郎名誉教授だ。」
「ええ!!?」
〔★名誉教授が現れた★〕
獅子島さんの説明に、張本人であるおじいちゃんが笑う。
「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ!もうすぐ授業が始まる。一緒に行こうか?」
その誘いに、江藤さんと成瀬さんが緊張しながら答える。
「は、はい!お供します!」
「お、俺も!」
「私は辞退します。」
「獅子島さん!?」
目上からの誘いを、さわやかにお断りする眼鏡の先輩。
間髪入れず断ってから言った。
「私は、この子を預けてから教授の講義へ向います。」
「えっ!?」
(私を!?)
「ふぉっ?その子はどこの子かね?」
その発言のせいで、白髪のおじいちゃんが私を見る。
どうしようと思う前に、獅子島さんが私の肩を優しく抱きながら言った。
「この子は、私が家庭教師をしている少年で凛君と言います。」
そう言いながら私を見る獅子島さんは笑ってるけど、目は笑っていない。
―ギョウギヨク、ハナシヲ、アワセント、ドウナルカ、ワカッテイルナ・・・!?―
(きょ、脅迫だぁぁぁぁぁぁ!)
〔★目力マックスだ★〕


