自然と恐怖でひきつる顔。
(何が起きた!?)
君付けされて、笑顔まで!?
「ど、どうしたんですか!?獅子島さん!?どこか、お体のぐ・・・!?」
「あ!やっぱり、獅子島君だ!」
「おーい、獅子島!」
「え!?」
パニックになっているところで、呼ばれてドキッとする。
落ち着いて!
(呼ばれたのは、私じゃなくて獅子島さん!?)
獅子島さんだけど!
(君呼びや笑顔だけでも、びっくりしてるのに、今度は呼び捨て!?)
あの獅子島さんを呼び捨てした!?
(どんなつわもの!?)
その思いで振り返れば、普通の女男2人がいた。
(あれ!?すごく、平凡な人なんだけど!?)
〔★どう見ても普通の人だ★〕
怖そうなヤンキーを想像したけど、完全に違う。
むしろ、それとは無縁そうな男女。
そのうちの1人、人のよさそうな男子が言った
「よぉ獅子島、遅かったな?どうしたんだ?」
そう言って、普通に獅子島さんに声をかける。
(呼び捨てにした!殺されるよ、お兄さん!?)
震える私の思いに反し、眼鏡の先輩は言った。
「ああ、すまない。ナビをしていたら、ギリギリになったんだよ。」
「っ!?!?」
(怒らないの!?おまけに謝罪した!?)
〔★凛はビビッている★〕
さわやかな、まるで瑞希お兄ちゃんのような笑顔で言う獅子島さん。
動揺を隠せない私に、もう一人が口を開いた。
「あ、可愛い!案内してたって、その子のこと?」
そう言った女の子と目が合う。
普通の子で、ハート型の腕時計をつけていた。
「どうしたの、獅子島君?この可愛い子は?」
「ああ。私が家庭教師をしている凛君だ。」
「っ!!?!!?」
(笑った!?家庭教師もだけど、笑った!?)
〔★伊織スマイル、凛はビビッている★〕


