彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



学内は、思ったよりにぎやかだった。



「次の講義が・・・」

「今度、アイドルのサイン会に行くんだけど~統計学的には~」

「実験マウス買った?」

「テストどうだった?」

「帰りに、リトマス買いに行こうよ。」


(何気ない会話も、頭が良い!!)


行きかう生徒達は、どこにでもいそうな若者ばかり。

しかし、時々混じっている白衣姿の生徒を見るたびに、ここは違うと思った。



「す、すごい・・・!こんな聖地に来れるなんて・・・!」

「ちなみに、あそこに見える赤い門が大名屋敷の元正門だ。現在は『東大赤門』と呼ばれている。」

「ああ!?本当だ、赤い!赤い!」


〔★凛のテンションが上がった★〕



「さて、と・・・・。」


興奮する私に、軽く席ばらしてから獅子島さんは言った。



「それじゃあ、『私』は授業に出てくる。」

「ん?」


私?


おかしな言葉が聞えた。

獅子島さんが、自分のことを僕って言わなかった。



「・・・獅子島さん・・・?」



恐る恐る声をかければ、眼鏡の先輩は返事をしてくれた。



「『私』が授業の間は、食堂のテラスで待ってなさい、『凛君』。」

「え・・・・・・・・・!?」



り、凛君!?

え!?聞き間違い!?

聞き間違いだよね!?



(だって、あの獅子島さんが~!?)



〔★凛は混乱している★〕



「さあ、行こうか、凛君?案内してあげるからね?」

「り・・・・!?」



言った。

間違いない!

間違いなく、私のこと凛君て呼んでる!!



(それも、初めて見せる笑顔で・・・・・・・・・!!?)




〔★凛のテンションが下がった★〕