学内は、思ったよりにぎやかだった。
「次の講義が・・・」
「今度、アイドルのサイン会に行くんだけど~統計学的には~」
「実験マウス買った?」
「テストどうだった?」
「帰りに、リトマス買いに行こうよ。」
(何気ない会話も、頭が良い!!)
行きかう生徒達は、どこにでもいそうな若者ばかり。
しかし、時々混じっている白衣姿の生徒を見るたびに、ここは違うと思った。
「す、すごい・・・!こんな聖地に来れるなんて・・・!」
「ちなみに、あそこに見える赤い門が大名屋敷の元正門だ。現在は『東大赤門』と呼ばれている。」
「ああ!?本当だ、赤い!赤い!」
〔★凛のテンションが上がった★〕
「さて、と・・・・。」
興奮する私に、軽く席ばらしてから獅子島さんは言った。
「それじゃあ、『私』は授業に出てくる。」
「ん?」
私?
おかしな言葉が聞えた。
獅子島さんが、自分のことを僕って言わなかった。
「・・・獅子島さん・・・?」
恐る恐る声をかければ、眼鏡の先輩は返事をしてくれた。
「『私』が授業の間は、食堂のテラスで待ってなさい、『凛君』。」
「え・・・・・・・・・!?」
り、凛君!?
え!?聞き間違い!?
聞き間違いだよね!?
(だって、あの獅子島さんが~!?)
〔★凛は混乱している★〕
「さあ、行こうか、凛君?案内してあげるからね?」
「り・・・・!?」
言った。
間違いない!
間違いなく、私のこと凛君て呼んでる!!
(それも、初めて見せる笑顔で・・・・・・・・・!!?)
〔★凛のテンションが下がった★〕


