彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「よ~し!」



レジ側にあるメモ紙を手に取る。

直接書き込むのは良くないので、解いた答えをメモ紙に書く。

解答用紙もちゃんとついていたので、後から答え合わせもできた。



「すごい、この問題!丁寧だし、まとめ方が良いし、何より見やすい!」

(どこの出版社が出してるのかな?)



クリップでとめている紙の束に、そういった印字はない。



(どこかの塾で発行してる物かな・・・・?)



こんなに良い問題集を作ってくれるなら、行ってもいいかも。



「これだけ要点だけまとめていて、無駄のない答案を作れるぐらいなら、効率よく憶えられるかもしれないもんね~」



そうつぶやいて、1ページめくる。

一教科解けるごとに、ぺらペらとめくる。



(人様のとわかってるから、そーっと、そーっと、大切に・・・!)



使いながら、シャーペンで化学記号を書き込んだ時だった。






「何をしている?」

「きゃ、わあああああああああああああ!?」





突然かけられた声に、びっくりして叫ぶ。




「ああああああ!ご、ご、ごめんなさい!!」



反射的に謝る。



「す、すみません!出来心でつい!ごめんなさい!」



プリントの束を勝手に借りていたということもあって、謝りながら振り返る。

目に飛び込んできたのは、意外な人だった。





「獅子島さん!?」

「なにをしてる、凛道?」




いたのは、英語文字の本を数冊持った獅子島さんだった。



私を見た後で、その視線が私の手元へと向かう。




「お前、それは・・・・」

「あ。」




机の上の問題集と私を見比べる獅子島さん。

だから、誤解される前に慌てて言った。




「す、すみません!あまりにも、わかりやすいテキストがあったので、参考にしたくて!」

「ほお、わかりやすいか。」



私の言葉に、クリップで止めていたプリントの束を持ち上げる。

そして、再び私へと視線を向けながら言った。


「なるほど。問題用紙に書き込まず、メモ紙に答えを書いていたのか?やった証拠を残さんように。」

「あ!?」



そう言い終る前に、彼は私が書いた解答のメモを取り上げた。