何気なく車内の広告に視線を上げた時、右腕になにかがぶつかった。 横を見れば、腕組みをしたまま俯いている匠が目に入る。 目の前に誰も立っていないことをいいことに、匠は浅く腰掛けてがっつり背もたれに体を預けて座っている。 いつもより視線の高さが近い。 寝てんの? 体が少しずつこちらに寄りかかって来てることに気づいてもないみたい。