「――じゃっ、そろそろ帰りますかー。千紘、なんか荷物多くない? 俺もつよ」



「ありがと〜陸」




目の前で平和なやりとり。



優しい彼氏だなぁって感心しながら2人に続いてお店から出て行く。



お腹いっぱいになったなぁ。



オムライスで満たされたけど、これから暑い暑い外へ出て駅まで歩いていかなければならないと考えると…



あ、だめだもう疲れた。


考えただけで疲れた!




「あっつー。これから駅まで歩いてくって考えただけでもう俺息切れしたっ!」



「私も志麻くんと似たこと考え……っ近い近い!なに!?」



「あはっ、ユズびっくりしすぎー!」



「楽しそうですね……」




隣に並んだ志麻くんがなにを思ったのか、グイグイとわざとこちらに寄ってくるせいで、追いやられてピタリと壁にくっついた。



志麻くんって友達誰に対しても男女関係なく、こんなスキンシップ多め……?



距離感ばか?