少し顔を上げると、そこには愛おしそうに微笑む王様の顔が。
あー……好きだ。
そんな優しい表情に胸がキュッとなる。
「ちゃんと好きならいいんだろ? 俺と付き合えよ?」
「うんっ……好きだよ」
「もう、俺から絶対離れんな。離れらんねぇよ…お前は」
周囲の声でかき消されそうになる私たちの会話。
かすれ声の耳元に残る熱
触れ合う体温からお互いの確かな存在を感じて。
夢なんかじゃない。
現実だ。
そう認識すると、胸がいっぱいになるーー…
またこんな時でも命令?
でも、命令されなくたって……。
離れたくないし、もう離れらんないよ。
この王様から解放される日を待ち望むことはもう、ないでしょう。



