「あのさ」
「なに」
「ミスコンのこと……本気?」
「もちろん」
「はぁ…最高の嫌がらせってか」
ため息を吐き出しながら両手で顔を覆う。
くっー…
こんな広い学校で私なんかよりかわいい人がたくさんいる中で優勝なんて狙えるわけがない。
そもそも目標ともしていない。
せいぜい引き立て役ってところかな。
その引き立て役にもなれず、ミスコンの盛り上がりを阻止してしまったらこの男になに言われるかわからない……。
なんていったって、一応文化祭実行委員らしいですからね、彼。
顔をつぶされたとか何とか言って、キレられたらどーする。
絶対恐ろしいことしか待っていない気がする。
やだ、そんなの!
考えただけでぞわっとしてかき消すように頭をブルブルと振った。



