肩に置かれた腕も、近くで感じる気配も全く動く感じがしない。
好きだと言われて本当に何も思わないの?
そうやって過去の事を懐かしむだとか心動かされるとか、
思うことはもう何もないのかな。
匠にとって、私もそうなってしまってる…のか。
好きだと伝えたら……
「お前こっち歩け」
「おわっ……!?」
力任せに横に体をどけられ、向かい合っていた体温がすっと離れた。
雑な扱いを受け、びっくりしたそのままの顔を向けるともうその人はすでに歩き出していて。
え、なに……
さっきの時が止まったような感覚は幻ですか?



