「簡単に言うこと聞かなそうなユズだから匠も気に入ってる感じあるよね」
「気に入る? …あぁ、所有物だのオモチャだのそんなことしか言われてないけどね」
「そういう風にしか見れないんだよ匠は。性格ねじ曲がってるから。あ、でもね、自分から興味持ったのはユズが2人目」
「へぇ……1人目は?」
会話がぽんぽんぽんと続いていく。
なにも深いこと考えず、なんの気なしに出た質問。
志麻くんの口から出たのは意外すぎる名前だった。
「久河紗智って子、知ってる?」
「えっ」
知ってるも何も…同じクラス!
寂しそうに笑ったかと思えば次には嬉しそうにはにかむ笑顔を見せてくれたあの子。
久河さんが、匠の元彼女って。
初めて聞かされた事実にびっくりすぎる。



