それだけ言って通話終了。


オイ。


「あ」じゃないよ、さては集合場所の変更を私に伝えるの忘れてたでしょ?




動物園と遊園地が敷地内に隣接してるけど、入場ゲートがそれぞれ分かれていて。



徒歩で5分ぐらい離れてる距離だ。



匠は遊園地側にもういるみたいだし、移動しますか。



暑いのに無駄に歩かされて、さらに汗かいちゃうよ。




「お待たせしましたー」




姿を見つけて、平常心を装いながら近づいていく。



あの日から会ってないし連絡も久々。



だから、ちょっと…なんか緊張してるかも私。



あっちは、きっと何てことないんだろーけど。




「んじゃ行くか」


「あれ?みんなまだだけど先入っちゃうの?」