部屋の中ではなく、違う方向に足を進めようとしたとき、 「逃げんな」 「っ……!」 つかまれた手首を強く引き上げられ、驚いて視線が上に向いた。 いつだって強引。 自分がいうことは絶対で人のことなんて、お構いなし。 待って、の一言も聞いてくれない。 部屋の中に押し込まれて視線の先にまず入ったのは窓。 日が入っている室内のまぶしさに目を細めていたら、くるりと体の向きを変えさせられた。