教室の前方扉まで連れて行くと、そのままどこか場所移動をするみたいで私は手を振って見送った。
「いってらっしゃい、久河さん!」
「うん」と照れたようにはにかむその顔を見て、なんだかほっとなる。
今度は寂しそうな笑顔じゃなくてよかった。
「匠に行かせた方がよかったんじゃねーの?」
「久河さん……なんかトロそうだし。頼れないっていうか…自分に自信なさげだし。顔も地味なのに雰囲気暗すぎ」
「うわーお前、最後の関係なくね? まあ、俺も思うけど。あの容姿だしそれはしょーがない」
くるりと声の主に振り返る。
大きな声でゲラゲラ笑う人が無理。
むっ…
私の三大苦手のうちのひとつ。
品のなさに嫌気がさす。



