ペコリと頭を下げて誠意を見せる。
ゆるしてくれ……!
あああ、けどどうかな。
この人どうやら性格悪いみたいだしひねくれてそうだから素直に許してくれなそう……だな。
あ〜どうしよう!
お金なんて請求されたらっ!
「はあー……」
私の勘はどうやら当たってしまったようで。
すっごいわざとらしい長いため息はきっと白岡くんのもの。
それを聞きながら、もうそろそろ顔あげてもいいかなと考えていた。
ちょうど彼の足元に落ちていたお財布に手を伸ばそうとしたところ、先に拾い上げられる。
お礼を言おうと顔をあげたら、
「ありが……っいた! 痛いっ、なにすんの!?」
自分がされたことに驚きすぎて、目を見開く。
ねえ、信じられます?
手加減なしの力で私の頭に叩きつけたよこの男。
「俺だってこんぐらい痛かった」
「嘘つけ!」