【那央】



俺は、服飾専門学校に行く


舞美は、医学部のある大学だろうか




そんなことを考えていた2学期



今まで、ずっと1位をキープしていた
舞美が成績を落とした



それも、大きく




1週間程休み


出て来たHRで、吉村が


『園田 大丈夫か?』

と聞くと


『その質問 
〝はい〟としか言えなくなるから
しないほうがいいよ』


ぶっきらぼうに返事して、そっぽ向いた


『はははっ 覚えておく』


吉村は、嬉しそうに笑った




その日





入学してからずっと

舞美に話し掛けていた寺田詩步が

大喜びする出来事が起きた



『ねぇ!舞美ちゃん!番号交換しよ?』

『いいよ』



〝友達いらないから〟と断り続けた舞美

俺の告白をOKした時のように、即答した





『卒業したらね』





という、一言を後から添えた



ガックリと項垂れる寺田をチラッと見ると
舞美は、そっぽ向いた