さよならはまたあとで

先生が教室を去っていくと、ファッションショーの係になった女子五人のうちの二人が私の方へ寄ってきた。

初めて話す人たちである。

二人とも、とても優しそうな顔をしていた。


「優恵ちゃん!これからよろしくね!
優恵ちゃんに似合いそうな素敵な服にするからね!!
あ、私は真野 渚(まの なぎさ)!
渚って呼んでね」


太陽のような渚に気圧されつつ、私は「こちらこそよろしくね」と答えた。

私がもう一人の方をちらりと見ると、「私は遠野 七瀬(とおの ななせ)。好きに呼んでいいよ」と笑ってくれた。


「七はデザイナーのプロも顔負けってくらいの腕前なんだよ!!」


渚がそう補足した。

七瀬はそんな渚に対して、恥ずかしそうな顔をする。

渚が皆を照らす太陽だとしたら、きっと、七瀬はその光を調節する真っ白な雲だ。

二人はよい均衡が取れている。


「じゃあ、渚ちゃんと…七ちゃん」


私は二人の顔を交互に見ながらそう言った。

なんだか照れくさい。

二人は嬉しそうに顔を合わせて笑っていた。

今思えばこの二人は、さっき私のことを話していた二人組だった。

私は久しぶりの女の子の友達に、心も踊る気分だった。

つまり、今私はものすごく機嫌がいい。