さよならはまたあとで


「お、これは承認ってことでいいのかな」


チョークを握ったまま立ち尽くす私の代わりに、律太は「ファッションショーモデル」の隣に「日高優恵」と書いた。

律太の字は綺麗だった。
私より上手い。


「女子たちも、優恵ちゃんでいい?」


何人かの女子は笑顔で大賛成した。

でもその一方で、怪訝そうな顔をする女子いた。

私は見て見ぬ振りを決行した。

嫌われたり、変な顔をされたりするのは慣れっこだ。

結局、ファッションショーのモデルは私になった。


服をデザインする係も決まり、紙に書かれてあたことはだいぶ話し終わった。

気がつくと先生が帰ってきていて、後ろの方に椅子を置いて座っていた。

律太が、今日の放課後から準備を始めることを告げると、私たち二人は席に戻った。

ちょうど授業が終わるチャイムが鳴った。


「おつかれさま、これから実行委員の会議とかいろいろあると思うけど、よろしくな」


先生に労いの言葉をかけられる。

私たちは二人で頷いた。