「燈太ならよかった。
俺、燈太だったらよかったのに。って、そう言ってました。
その時は深追いしなかったんだけど…」
燈太は、お母さん側に引き取られて事故で死んだ。
つまり律太の言っていたことは、燈太じゃなくて、自分が事故で死んでしまえばよかったのにと、そういうことだろうか。
彼の自殺にも繋がるその発言に、私は口元を押さえる。
「そうですか…ありがとうございます」
明良はそう言って立ち上がった。
私もつられて立ち上がる。
「もう行くの?」
玄関に向かって歩き出す私たちに小春さんは声をかけた。
「はい。今日は燈太のお墓の方にも顔を出したいので」
いつものふにゃりとした笑顔を取り戻した明良が言う。
「そう、また来てね」
「もちろんです。ジュースご馳走様でした」

