「…えっ!優恵っ!起きなさい!」
あ、私寝ちゃってたんだ。
部屋はすでに薄暗くなっていた。
明かりをつけて時計を見ると既に7時近くになっていた。
「優恵、お客さん」
そう言われて私は階段を降りて、洗面所で顔を洗って、少し髪を直してから玄関の扉を開ける。
「律太…?」
そこに立っていたのはラフなTシャツ姿の律太だった。
彼は優しそうに笑って右手に持った手持ち花火の袋をちょっと持ち上げて見せる。
「この前のお詫び。今、時間平気?」
私は頷く。
でも、どうしても素直に喜べない私がいる。
私はサンダルを履くと律太の後について玄関を出た。
本当は律太のすぐ隣を歩きたいのに、うまく並んで歩けない。
見てしまった光景はなかなか拭えない。

