さよならはまたあとで


彼の手は自然と私の腕を捕まえていて、気づくと私の指は明良に絡め取られていた。

俗に言う「恋人繋ぎ」というものに、私は訳も分からずドキドキする。


「ライトもいいけど、やっぱり本物が見たいよね」


クラゲのことを言っているのだろうか。
明良は慣れた足取りで館内を進んでいく。


明良が立ち止まったのは筒状の水槽が並ぶエリアだった。

水槽の中には色とりどりにライトアップされたクラゲがふわふわと泳いでいる。


「綺麗」


「でしょ。本命はペンギンさんなんだけどねぇ」


クラゲを見つめる私の横顔を、明良はじっと見つめていた。

その視線に気づき、私が明良の方へ顔を向けると目が合った。