そんなことを考えてるうちに、点にしか見えなかった水族館はしっかりとした四角い形になっていた。
海のすぐそばに建つ水族館で、たまにテレビでも紹介されている。
入館口で、彼はなぜかあらかじめ用意していた二枚のチケットをポケットから取り出すと、私に手渡した。
まるで予知能力でも持っているかのようである。
青を基調とした室内はやはり懐かしさで溢れていて、幼い頃の私が視界をちらついた。
ポワンと足元が照らされる。
よく見るとクラゲに見立てたライトだった。
それは、消えては現れ、消えては現れをあちこちで繰り返す。
「綺麗。こんなのあったっけ?」
私は明良に笑いかける。
「んー、テクノロジーだねぇ」
訳のわからない返答に私は思わず吹き出した。
そんな私を、明良は満足げに見つめた。

