さよならはまたあとで


「もしかして、ここに来る予定だって知ってたの?」


私は明良の隣に並ぶように移動しながらそっと聞いた。


「別にぃー」


彼は小さな頬をぷーっと膨らませる仕草をして、くしゃっと笑った。


「俺はねぇ、ペンギンさんに会いたかっただけなの」


空を向いていた彼の指先は、いつしか前方を指し示していた。


「昔懐かし、水族館でぇす」


彼の指の先に小さく見えたのは、小学生の頃、遠足でよく行った水族館だった。

そういえば、あの水族館で明良と撮ったツーショットがアルバムにあったっけ。

ペンギンのぬいぐるみを抱きしめて眠そうに笑う明良が可愛かったんだよなぁ。