律太がそう言って乗り出していた体を引っ込めてすぐ、トレーに三人分の飲み物を乗せた葛城が戻ってきた。
「お疲れ様でーす」
律太はふざけた口調でちょっと手を上げて見せた。
「ったくよー、調子いいんだから」
葛城はふぅと呆れ顔だ。
葛城が渡してくれた飲み物を両手で包み込む。
少し汗をかいた紙コップが熱くなった私の手をひんやりと冷やしてくれる。
「うぁぁ!これコーラじゃん!俺飲めないの知ってんだろーっ?」
べーっと舌を出して葛城を睨みつける律太。
「ごめんごめん、間違えちった」
それに対して葛城はお茶目にペロッと舌を出す。
「で、律太は200円払えよ」
「それはねぇーよー」
律太と葛城のつくり出す和やかな雰囲気に包まれながら、私は紙コップにストローを挿して少し渋めのアイスティーを味わう。
視界の端に渋々葛城にお金を払う律太が映る。
律太は葛城の飲み物を横取りして笑う。

