『また明日も一杯お話しようね、チサト』

 すでに親しみ感たっぷりで、顔がほころぶ。

 嬉しさのあまりニヤついた顔で私は希莉に返事を返していた。

『もちろん! 希莉と話をするのは楽しい』

 すでに私達は呼び捨てで名前を呼び合う仲になっていた。

 希莉のお蔭でこの先の高校生活が楽しく思えてしまう。

 自分が一歩大人に近づくように、少し大きくなれたような気分だった。
 

 一年の計は元旦にありじゃないが、この高校生活の計も初日にありだと私は思う。

 やはりスタートが思わしくなければ、後先に響いてしまう。

 私はなんとか上手く波に乗れ、希莉を中心にグループが出来上がり、その中に所属しているお蔭でまずまずだった。

 日にちが経てば、その分クラスの様子もわかってきて、なんとなく顔ぶれにも慣れてきた。