「いや、そのさ。向こうにも相手がいるっつーか」 「なにそれ?」 「なんつーか…うーん、」 言いにくそうにしてから、隼人は決心を固めたみたいだ。 「あいつ、もうすぐ結婚する」 「え!?」 …聞いてないよそんなの! 「…隼人の好きな人が!?」 「…」 「なにそれ、そんなの…」 悲しすぎるよ、とは上手く続かなくて。 代わりに液化したものが目の端からすべる。