【短編】裏あり男女の初愛




「いや、そのさ。向こうにも相手がいるっつーか」

「なにそれ?」

「なんつーか…うーん、」


言いにくそうにしてから、隼人は決心を固めたみたいだ。


「あいつ、もうすぐ結婚する」

「え!?」


…聞いてないよそんなの!


「…隼人の好きな人が!?」

「…」

「なにそれ、そんなの…」


悲しすぎるよ、とは上手く続かなくて。

代わりに液化したものが目の端からすべる。