ごめんね気付かなくて、と花穂が席を勧めてくれた。



お言葉に甘えて花穂の向かい側に腰掛ける。





「湊くん。ほんとにお医者さんになったんだねー。」




初めて見る彼女の制服姿に普段とは違う雰囲気を感じて、あぁー俺らも大人になったんだなーなんてしみじみ昼食を食べ始めた俺に、花穂がそんな言葉を投げかけてきた。




「ははっ、嘘だと思ってたの?」




「いやっ…そういう意味じゃなくて、白衣姿見るの初めてだったから…。」




慌てたように花穂が訂正する。




「雰囲気違う?


俺も制服姿の花穂みてそう思ったよ。


なんだか大人っぽい。」



素直な感想を口にした。




「…えっ?」



目の前に座る花穂は俺のストレートな言葉に戸惑いを隠せていない。