「え?俺はしょうこちゃんじゃないけど?」



なんて、とぼけてみる。



「んなこと分かってるよっ!!」



中島の鋭い突っ込みが飛ぶ。





「なんだぁ~よかったぁ~。」



とことんマイペースな清水。





「清水、いいから静かにしてて。」



「はい。すんません。」




めちゃくちゃだな。





ブーブーブー



タイミングよくポケットの中で院内ピッチのバイブ音が響いた。




通話ボタンを押して、

はい、

と答える。




言い合っていた中島と清水が、その声を聞いてパッと静かになり俺を見つめているのが分かる。




「うん、大丈夫。

今行きます。」



ピッ



「ごめん、病棟から。じゃ、また今度な!」



2人にサクッとそう伝えて、素早く病棟へと足を向けた。




助かった。笑



内心そう思ったことは秘密にしておこう。