しばらく幸せの余韻に浸っていた俺だったが、思い出したように花穂の体調が心配になってきた。




「なんか俺、花穂のこと余計に疲れさせてるな。」




こんな状況でストレスを与えた上に告白までするなんて、医者としては最悪だ。




ストレスは一番の天敵だとわかっているはずなのに。





「今日はもう休んだほうがいいよ。」




「…うん。」




少し寂しそうな花穂の手を引いて、寝室へと向かう。




花穂もまだ余韻に浸っていたかったのだろうか。




「俺もう少しリビングで仕事してるから何かあったら呼んでね。


あとで一緒に寝ていいかな?」




布団に入るまで見守り、枕元でそっと訊ねてみる。




そう訊くと花穂は嬉しそうに微笑んだ。