特別扱いしてください

髪を乾かし終えた花穂にリビングのソファーへ座るように声をかけた。




「落ち着いたらこっちおいで。」





不思議そうな顔で近づいてきた花穂だったが、俺の手の中にあるものを見つけて固まった。





「え、ここで?」





花穂の表情が曇る。






「うん。そりゃ、診察しないと。入院してるの忘れないで。」




忘れそうなのは自分なんだけど…。
 


心の中で苦笑いが漏れる。





どうやら諦めた様子の花穂がソファーへと座り、聴診器を受け入れる。





不思議な事に聴診を始めた途端、頭の中が医者モードに切り替わった。





…やっぱりまだダメだな。




元気そうに見えるけど、音はあんまり良くない。