特別扱いしてください

しばらくそのまま花穂の様子を見ていたが、点滴している間に自分の診察室へ運んでしまおうと思い立ち、腰を上げる。



近くにいた看護師へ応援を頼み、移動の準備を始めた。




いろいろと疲れたのだろう。




移動が完了しても花穂は目を覚まさなかった。




静かな寝顔を見つめる。





こんなこともその内起こるだろうと、心の準備はしていたけれど、、、




実際に見た花穂の苦しむ姿は、想像以上に俺の心をギュッと苦しくさせた。








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もうすぐ点滴終わるな…。




そう思って近づくとその気配を感じたのかゆっくりと目を醒ました花穂。





「あ、目覚めた?点滴、もうちょっとで終わるよ。」






「………うん。」





寝起きということもあってか少し反応が鈍い。