「わ、容赦なーい!」



そう言いながら、内心は見捨てられなかったことにホッとしている。




矛盾だらけだなー、私…。





「じゃ、始めるよー。」



「お手柔らかにお願いします。」



「はいはい。」





その言葉と共に私へと伸ばされた湊くんの手も、結局は払いのけたりする訳ではなく、、




あれだけ騒いだ割にはすんなりと受け入れる。




ドキドキするけど、湊くんに触れられるのは嫌じゃない。





それからは診察が終わるまで、先に騒いでしまった手前、ひたすら大人しくしていた。