診察によって乱れた制服を整える花穂の様子を見守りながら柔らかいトーンで話しかける。




「花穂さ、小さい頃喘息だった？」




「…？

違うと思うけど…？」




本当に心当たりはないみたいだ。




「そっか…。こんなふうになったのって初めてだよね？」




「うーん、体調悪い時に息苦さを感じたりはあるけど、ここまで息できないのは…初めてだと思う…。」




記憶をたどりながら考えるように花穂が答える。




「うん、りょーかい。


まだ、一回目だから断定は出来ないけど…


花穂の今の症状、喘息発作かも。」




「喘息？私が？」




なんだかピンとこない…という顔の花穂。