特別扱いしてください

「う、うん。

あ、でも、そんな気がするだけで、全然大したことないっていうか、こんなに元気なのに、時間とらせるの悪いしやっぱり私、、」




「待って。」




慌てて立ち去ろうとする花穂を静かに制する。





「大丈夫かどうかは俺が決める。診察するから座って?」




椅子から腰をあげる途中だった花穂は、待ってと言われて、中途半端にあげていた腰をもう一度椅子へと戻した。




大人しく座り直した花穂の姿をみて、聴診器を手に取る。





「ボタン、ちょっと外すよ。ゆっくり呼吸してて。」




近づくと不安なのか花穂がギュッと目を閉じる。




そんな花穂から視線を外し、聴こえてくる呼吸音に意識を集中させた。



 

あ、これ…。