診察室へ足を踏み入れると、患者さん用のイスに座るよう促された。



「先生、どうかされましたか?」




不思議に思いながら、腰かける。





「桜井さん、復帰初日お疲れさま。疲れてない?」




「あ、はい。大丈夫です。」




何気なく答える。





「ほんとに?」





「えっ…?」





「無意識に自分の体調俺に隠してない?」
 



予想外の質問に言葉が詰まる。