私の声を受けて、湊くんがゆっくりと身体を離す。



「落ち着いた?」




うん、と頷くと安心したように微笑んでくれた。




「良かった。一応、診ておこう。」




ひと通りの診察を終えると、湊くんはまた私と向き合うようにベッドの上に座り直した。




両手を繋ぎ、真っ直ぐに見つめてくる。





「花穂、俺のせいで辛い思いさせてごめん。」