「由美ちゃんごめんね、ありがとう。

ちょっと診察したいから外しててくれるかな?

落ち着いたらまた声かけるよ。」




ずっと心配そうに背中をさすってくれていた由美ちゃんに断りを入れる。



もの分かり良く頷いて由美ちゃんは席を外してくれた。





「桜井さん、ちょっと診察させてね。」




「ゴホッ、ハァハァ…。」




返事をするのは無理そうだ。





さっと服の隙間から手を忍ばせて聴診を始める。




しっかりと聴き取れる喘鳴…。





完全に発作だな。





タイミングよくさっきの看護師が薬と酸素の準備をして戻ってきた。




そのすぐ後には、息を切らした湊。